中古マンションの購入をお考え中の方のなかには、リノベーション済みとリノベーション前のマンションのどちらが良いか迷っている方もおられるのではないでしょうか。
一般的には、リノベーション前のマンションのほうが価格がお得で、ご自身の好きなように間取りや内装にできるためおすすめです。
そこで、リノベーション前のマンションが良い理由や探し方、探す際の注意点について解説します。
購入後にリノベーション・リフォームをする前提で、中古マンションの購入をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
リノベーション前提の購入はリノベーション前の中古マンションが良い?
中古マンションのリノベーションやリフォームをすることを前提としている場合、一般的にはリノベーション前のマンションを購入したほうが良いとされます。
しかし、実際は、リノベーション前のマンションが売り出されていることは少なく、なかなか見つけるのが大変という側面もあります。
築年数が古いマンションは、設備が古く建物のあらゆる箇所の老朽化が進んでいる可能性が高いと言えるでしょう。
そのため、リノベーション済みやリフォーム済みとして売り出されるケースが多く、見つかりにくいのです。
では、なぜ、リノベーション済みよりもリノベーション前のマンションのほうが良いのでしょうか。
ここでは、リノベーション前のマンション購入がおすすめな理由を解説します。
理由①販売価格が安いから
リノベーション前の中古マンションが良い理由は、販売価格が安いからです。
リノベーション済みのマンション価格には、建物の価格だけでなく、リノベーションにかかった工事費用がプラスされています。
一方で、リノベーション前のマンションであれば、リノベーション費用が上乗せされていないため、お得に購入することができます。
理由②自分好みにリノベーションできる
リノベーション済みのマンションは、必ずしも自分好みにリノベーションされているとは限りません。
そのため、リノベーションを検討する方にとって、表面的なリノベーションや設備替えは、割高に感じてしまいます。
一方で、リノベーション前のマンションであれば、間取りや内装をいちからおこなえるため、希望どおりの間取りにすることも可能です。
このように、リノベーション前のマンションであれば、安く購入できるうえ自分好みにリノベーションできるメリットが得られます。
リノベーション前提でマンションを購入する際の探し方
マンションを購入する際は、一般的には不動産会社に相談し、物件を探していきます。
しかし、リノベーション前提の場合は、不動産会社選びにも注意しなければなりません。
ここでは、リノベーション前のマンションを探す際のポイントを解説します。
探し方のポイント①築25~30年あたりを狙う
リノベーション前のマンションを探す際は、築25~30年程度を選ぶのがポイントです。
中古マンション選びで重要なのは、建物の状態と販売価格のバランスが取れた築年数を選ぶことです。
たとえば、首都圏の中古マンションであれば、築25年前後を境に平均価格が大幅に下がっていることがわかっています。
もちろん物件の状態や立地によって価格は変動しますが、25~30年前後の中古マンションが狙い目といえます。
このように、中古マンションを探す際は、築年数も1つの目安として考えると良いでしょう。
探し方のポイント②物件探しとリフォームは同じ窓口が良い
リノベーション前提でマンションを探す際は、リノベーション会社と不動産会社でそれぞれに依頼するのではなく、同じ窓口で対応可能な不動産会社を選ぶようにしましょう。
とくに中古マンションの場合は、建物の構造や管理機関などによって思ったようなリノベーションがおこなえない可能性があるためです。
たとえば、配管の仕組みから水回りの配置は変更できないといったケースがあります。
買主だけでこのような内容を判断することは難しいため、初めからリノベーションに強い不動産会社を選んだほうが安心できるでしょう。
探し方のポイント③管理規約をチェックしておく
リノベーション前提で中古マンションを選ぶ際は、管理規約のチェックも忘れずにおこないましょう。
管理規約は、マンションによって異なるため、確認しないまま購入してしまうとリノベーションが制限され、後悔する可能性もあります。
たとえば、管理規約で設備や内装の仕様が決められている場合、使い勝手やデザインを自由に選ぶことができません。
また、間取りの変更自体禁止されているマンションもあります。
マンションを購入してから後悔しないためにも、管理規格には必ず目を通しておきましょう。
なお、リノベーションの禁止事項やルールは、使用細則に記載されています。
リノベーション前提のマンションを探すときの注意点
最後に、リノベーション前提のマンションを探すときの注意点を解説します。
スムーズにリノベーションがおこなえるように、注意点については事前に把握しておきましょう。
おもな注意点は、以下の3つです。
●リノベーション向きマンションを探す
●構造を確認する
●旧耐震基準のマンションは避ける
それぞれの注意点についてご説明します。
注意点1:リノベーション向きマンションを探す
売り出されている中古マンションには、リノベーションに向いているマンションと、そうでないマンションがあります。
リノベーションをおこなう場合は、リノベーション向きのマンションを選ぶことが大切です。
たとえば、「居住中」となっている場合は、リフォームがされていない可能性が高いためリノベーション向きといえるでしょう。
また、年数も経っていれば老朽化が進んでいることから、その分市場価格よりも安く購入できたり、価格交渉がしやすくなります。
さらに、空き家となっている物件で、写真が外観と間取り、室内の数枚しかないといった場合も、リノベーション向きの物件であることが多いです。
一方で、リフォーム済みやリノベーション済みとなっている物件は、初めから除外しておきましょう。
注意点2:構造を確認する
リノベーション前提でマンションを購入する際は、構造についても注目してみましょう。
なぜなら、リノベーションに向いている構造と向かない構造があるためです。
リノベーションに向いている構造は「ラーメン構造」です。
ラーメン構造とは、1つが梁と柱で建物を支える構造で、どちらかといえば低層マンションで用いられています。
大きな間取り変更を希望する場合は、ラーメン構造を選ぶようにしましょう。
注意点3:旧耐震基準のマンションは避ける
現存しているマンションには、旧耐震基準で建てられたマンションと新耐震基準で建てられたマンションがあります。
リノベーションを手掛ける場合は、新耐震基準で建てられたマンションを選ぶことをおすすめします。
旧耐震基準の建物は、耐震基準が低く地震に弱いためです。
新耐震基準のマンションであれば、耐震基準が高く地震に強いためおすすめです。
まとめ
リノベーション前提でマンションを購入するときは、リノベーション済みよりもリノベーション前のマンションを選ぶのがおすすめです。
なぜなら、リノベーション前であれば販売価格にリノベーション費用が上乗せされておらず、安価で購入できるためです。
マンションを探す際は、管理規約を確認することや、リノベーション向きの構造や物件を探すことに注意しましょう。