一戸建て賃貸物件が安い理由とは？選ぶときの注意点や向いている方をご紹介

賃貸物件を探すときは、通常アパートやマンションを中心に探す方が多いですが、一戸建ての賃貸物件も紹介されていることがあります。
一戸建て賃貸物件は家賃が安いといわれていますが、その理由が気になる方もいるでしょう。
今回は、一戸建て賃貸物件が安い理由とはなにか、一戸建て賃貸物件を選ぶときの注意点や向いている方をご紹介します。

一戸建て賃貸物件が安い理由

一戸建て賃貸物件が安いといわれている理由を知っておくと、一戸建て賃貸物件を検討するときに参考になります。
ここからは、一戸建て賃貸物件が安い理由についてご紹介します。

木造建築が多い

一戸建て賃貸物件の家賃が比較的安いといわれる理由のひとつは、その多くが木造建築であることです。
建物構造には、木造建築、軽量鉄骨造、重量鉄骨造、RC造、SRC造などがありますが、そのなかでも木造建築はもっともコストがかからないといわれています。
マンションなどの大規模な建築物は、使われている素材のコストも高いうえに、建築期間が長く人件費もかさむため、建築コストが高くなります。
マンションなどにくらべて木造建築はコストが安い点が、家賃を安く設定できる理由といえるでしょう。

築年数が古い物件が多い

賃貸物件として出ている一戸建て住宅はおもに中古住宅を貸し出しているケースが多く、新築物件はあまり多くありません。
そのため、一戸建て賃貸物件には築年数が古い物件が多いのも、家賃が安い理由のひとつです。
家賃を設定するときには、建物の築年数は大きく影響します。
内装などはリフォームでキレイにすることが可能なので、一見新しいように見えて家賃が安いときは、築年数が古い物件の可能性があります。

定期借家契約の可能性がある

一戸建て賃貸物件のなかには、定期借家契約となっているため、家賃が安く設定されているものもあります。
定期借家契約とは、賃貸期間があらかじめ決まっていて、期間満了後の更新ができない契約です。
これに対して、普通借家契約では、借主が希望する限り契約を更新して住み続けることが可能です。
定期借家契約でよくあるケースが、家主が転勤などで一時的に家を空けるため、その期間だけ賃貸に出すケースで、家主が戻ってくる時期に契約が満了するようになっています。
定期借家契約は契約期間が限定されているため、家賃が相場よりも低く設定されているのです。

一戸建て賃貸物件の家賃が安いときの注意点

一戸建て賃貸物件の家賃が、相場よりも大幅に安いときは、なにか理由がある可能性があるので注意が必要です。
ここからは、一戸建て賃貸物件の家賃が安いときの注意点についてご紹介します。

事故物件である可能性がある

一戸建て賃貸物件の家賃が安いときの注意点は、事故物件である可能性がある点です。
事故物件とは、その室内で人が亡くなった物件を指します。
一般的にいわれているのが、自殺や殺人事件、事故、火災などがあった物件ですが、国土交通省のガイドラインで示されてはいるものの、法律上の定義はとくにありません。
一戸建て賃貸物件の家賃が、周辺の相場とくらべて3割以上安いときは、事故物件の可能性があります。
事故物件の家賃については、その原因によって金額が異なり、自殺なら2～3割、事件や殺人のときは5割程度相場よりも安いといわれています。
事故物件には告知義務がありますが、3年経過すると告知義務は消滅するため、家賃が相場の金額に戻っている可能性がある点も注意点といえるでしょう。

築年数が古いと耐震性能が低い可能性がある

家賃が安い一戸建て賃貸物件の「築年数」が古いときの注意点として、耐震基準があります。
木造の一戸建て賃貸物件で築年数が古いと、耐震性能が心配になる方もいるでしょう。
1981年の建築基準法改正により、それ以降に建築確認申請をクリアした建物は「新耐震」と呼ばれ、震度6程度の地震が発生しても倒壊のリスクが低いとされています。
一戸建て賃貸物件の家賃が安く、築年数の古さが心配になったときは、1981年6月1日以降に建築確認を受けて建てられたかどうか、確認してみましょう。

定期借家物件だと短期間しか住めない

一戸建て賃貸物件の家賃が安い理由が「定期借家物件」のときの注意点として、短期しか住めない点があります。
定期借家物件は、あらかじめ決められた契約期間が満了したら、入居者は部屋を明け渡して引っ越しをしなければなりません。
大家さんが承諾してくれれば再契約は可能ですが、定期借家物件は大家さんが不在の間だけ賃貸に出しているケースが多く、期間が満了すれば大家さんが戻ってくることが多いです。
初めから短期で住みたいときは、家賃も安く魅力的な物件ですが、もしもっと住みたいと思っても、更新ができない決まりとなっているので注意しましょう。

一戸建て賃貸物件に住むのが向いている方の特徴とその理由

一戸建て賃貸物件はアパートやマンションとは違ったメリットがあり、一戸建て賃貸物件が向いている方にとっては住みやすい賃貸物件です。
ここからは、一戸建て賃貸物件が向いている方についてご紹介します。

転勤の多いファミリー世帯

転勤などで引っ越しの多いファミリー世帯は、気軽に引っ越しができる一戸建て賃貸物件が向いているといえます。
転勤が多い職場に勤めていると、家族が増えてもなかなか一戸建て住宅を購入することは難しいでしょう。
しかし、一戸建て賃貸物件なら、わざわざ購入しなくても、家族で一戸建て住宅に住めます。
家を購入してしまうと、もし急な転勤があったときに、家を貸すのか、売却するのかなど対処が大変になりますが、賃貸物件なら手続きも簡単です。

騒音が気になる方

生活音などの騒音トラブルが心配な方は、一戸建て賃貸物件が向いています。
とくに小さなお子さんがいる方にとって、マンションやアパートでの騒音は悩ましい問題です。
子どもが部屋で走り回ったり飛び跳ねたりすると、下の階から苦情が来てしまうケースもあります。
しかし、一戸建て賃貸物件なら、下の階も自分の家なので、子どもが走り回っても気にする必要がありません。
さらに、隣接する建物との距離が十分に確保されているため、壁からの音が聞こえる心配もなく、騒音トラブルを避けたい方には適した物件といえるでしょう。

ライフスタイルの変化に対応したい方

ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる住まいを探している方は、一戸建て賃貸物件が向いています。
一戸建て住宅を購入してしまうと、住宅ローンも長期間支払い続けることになり、住む場所も建物も固定されてしまいます。
転勤や転職など、ライフスタイルが変化したときに、柔軟に対応することは難しいでしょう。
しかし、一戸建て賃貸物件なら、転勤や転職があって住むエリアが変わっても、すぐに対応が可能です。
ほかにも、家族が増えて家が狭くなったり、子どもが独立して家が広すぎたりしても、今のライフスタイルに合わせた家に引っ越して対応できます。

まとめ

一戸建て賃貸物件が安い理由には、木造建築が多い、築年数が古い、定期借家物件の可能性などがあります。
一戸建て賃貸物件の家賃が安いときの注意点として、事故物件の可能性がある、築年数が古い、定期借家物件で更新ができない点が挙げられます。
一戸建て賃貸物件が向いている方は、転勤の多いファミリー世帯、騒音が気になる方、ライフスタイルの変化に柔軟に対応したい方です。