一戸建て賃貸物件に住む前に注意点やメリットを把握！かかる費用も解説

就職や転勤など、さまざまな理由から賃貸物件への引っ越しを検討している方もいるでしょう。
賃貸物件を探すなかで一戸建てタイプを目にして、どのような良いことがあるのか気になったことはありませんか。
今回は、一戸建て賃貸物件に住むメリットと事前に確認しておきたい注意点を、負担が必要な費用とあわせて解説します。

一戸建て賃貸物件に住むメリット

一戸建て賃貸物件には、アパートでの暮らしとは異なるメリットがいくつかあります。

メリット➀子育てしやすい

一戸建て賃貸物件は、子育て世帯に適した住まいといわれます。
アパートと比べて、一戸建ての賃貸物件は部屋数が豊富で、間取り次第では夫婦の寝室だけでなく、仕事部屋や子ども部屋もつくれるでしょう。
2階建てともなれば、広々とした居住空間が生まれ、収納スペースも確保しやすいです。
階下に別の住民がいないため、足音などを気にして生活する必要もなく、のびのびと快適な日常生活を送れます。
一戸建て物件を購入するよりも安いコストで庭付きの住宅に住める点も、教育費などお金がかかる子育て世帯にとっては大きなメリットといえるでしょう。

メリット②駐車場代の節約につながる

一戸建て賃貸物件を選択するメリットとして、駐車場代を安く抑えられる点が挙げられます。
一般的に、集合住宅は駐車場を利用するために、別途賃料が発生するものです。
とくに、都心部など地域によっては、駐車場代が高く設定されており、家計に響くこともあるでしょう。
一戸建ての賃貸物件には、駐車場代込みの家賃に設定されているところや別途費用負担ありだとしてもリーズナブルな価格であるところもあります。
2台分の駐車スペースを確保している賃貸物件もあるため、通勤に車を利用する方や公共交通機関が限られる地域に引っ越す方は、魅力的に感じられるでしょう。

メリット③ペットとの生活を実現しやすい

一戸建て賃貸物件を選べば、ペット飼育可とする物件が比較的多く見つかります。
アパートなどの集合住宅では、管理規約によりペットの飼育を許可していないケースが多く見受けられます。
築30年以上が経過しているなど、ペットと暮らせる集合住宅には限りがあり、条件を妥協して探さないと入居先を見つけられない可能性が高いでしょう。
一方で、一戸建て賃貸物件はペットの飼育を認めているケースが多く、犬や猫など好きな動物と暮らせる物件が見つかりやすいです。
築年数がある程度経過していれば、仮にペット飼育不可だとしても、交渉次第でペットの飼育を許可してもらえる可能性もあります。

一戸建て賃貸物件に住む前に把握しておきたい注意点

一戸建て賃貸物件での暮らしはメリットだけでなく、注意点も複数存在します。
入居してから後悔しないよう、事前に注意点をよく確認しておくことが大切です。

注意点➀契約更新できないケースがある

一戸建て賃貸物件での暮らしにおける注意点は、賃貸借契約の期間満了にともない退去を求められる可能性がある点です。
賃貸物件のなかでも一戸建て物件は、転勤や長期の出張などを理由に、貸主が一時的に賃貸活用しているケースがよく見られます。
そのため、契約更新を設定しない定期借家契約を契約条件として設定する物件は珍しくありません。
仮に定期借家契約の条件で賃貸借契約を結ぶと、契約期間を迎えたタイミングで別の物件に引っ越す必要があります。
賃貸借契約の期間は、基本的に短く設定されており、短期間での契約であれば1年未満、長期契約でも5年が基本です。
長く住み続けることを前提に、一戸建て賃貸物件を探す方も多いでしょう。
その場合は、契約条件に定期借家契約が含まれていないことや契約更新の可否、契約期間の年数を事前に調べておくことをおすすめします。

注意点②防犯性に不安が残る

一戸建て賃貸物件は、集合住宅より防犯性が劣る傾向にあることは注意したいところです。
アパートやマンションであれば、防犯カメラやオートロックなど、セキュリティ対策済みの賃貸物件を見つけやすいものです。
しかし、一戸建て物件は基本的に防犯設備がありません。
セキュリティサービスの導入もなく、玄関や窓など侵入経路になり得る部分が多い一戸建て物件での暮らしはリスクが高いといえます。
防犯面を強化するには、防犯グッズを購入して設置するなど、自分で対策を講じる必要がある点にも注意しなければなりません。

注意点③近所付き合いが必要になる可能性がある

一戸建て賃貸物件に住むと、近隣の住人との付き合いが求められる可能性があります。
ゴミ捨て場の管理は、基本的に町内会あるいは自治会が担当するため、ゴミを捨てるには町内会あるいは自治会への加入が前提条件となるケースもあります。
また、町内会や自治会の役員に選ばれる、あるいは持ち回りで班長が交代する地域では、会議への出席や各種活動に参加しなければならないこともあるでしょう。
さらには、入居条件として自治会への加入を義務付ける一戸建て賃貸物件もあるため、近所付き合いが苦手な方は賃貸借契約を結ぶ前に確認することをおすすめします。

一戸建て賃貸物件で暮らすために必要な費用

一戸建て賃貸物件を選ぶ注意点としては、生活を送るうえで必要となる費用について確認しておくことが重要です。
家の維持費と光熱費、原状回復費の3点は、費用がかさみやすいとされるため、よく確認しておきましょう。

家の維持費

一戸建て賃貸物件を借りて生活すると、維持管理にかかる費用がかさむおそれがあります。
基本的に、築年数の経過にともない建物や設備の経年劣化や、日常生活で汚れや傷が生じる通常損耗は、借主ではなく貸主負担で修繕するのが原則です。
しかし、賃貸借契約の条件によっては貸主ではなく借主負担になるケースがあり、一戸建て賃貸物件の維持管理にかかる費用の支払いが発生することがあります。
賃貸借契約を結ぶ時点で内容を確認し、一戸建て賃貸物件の管理費負担があるか確認すると良いでしょう。

光熱費

日常生活を送るにあたり欠かせない費用が電気やガス、水道などの光熱費です。
一戸建て賃貸物件は、床面積の広さと部屋の多さにより、冷暖房費や電気代がかさみやすいといわれています。
とくに、気密性や断熱性が劣ると冷暖房の効率が悪化し、夏場や冬場の光熱費が値上がりする危険性が増すでしょう。
光熱費を考慮して一戸建て賃貸物件を選ぶ注意点として、気密性や断熱性の事前確認が大切です。
内見のタイミングですきま風の有無や窓サッシの密閉性を確認するなど、断熱性能の高さをチェックすることをおすすめします。

原状回復費用

一戸建て賃貸物件での暮らしを選択するなら、原状回復費用の負担を想定しなければなりません。
マンションやアパートの建材として用いられる鉄筋コンクリートは傷みが生じにくい一方、一戸建て賃貸物件は木造が多く、傷みやすいです。
原則として、傷みが通常損耗の範囲内と判断されれば、貸主の負担となるため借主は費用を支払う必要はありません。
しかし、子どもが遊んでいるうちに壁に穴を開けたなど、通常の範囲を超える傷を生じさせたケースでは原状回復費用の負担が発生します。
内容次第では、高額な費用負担になることを理解しておくことが、一戸建て賃貸物件で暮らすうえでの大事な注意点といえるでしょう。

まとめ

一戸建て賃貸物件は子育て世帯が暮らしやすく、駐車場代の節約やペット飼育可などのメリットがあります。
一方で、定期借家契約の確認や防犯面などの注意点も理解したうえで、賃貸借契約を結ぶ必要があるでしょう。
引っ越し先として一戸建て賃貸物件を選ぶなら、維持費や光熱費など費用負担も考えることが大切です。