近年のスマートフォンやチャットツールの普及によって、固定電話を使う機会が減ったと感じている方は多いでしょう。
家庭ではもちろん、オフィスにおいても固定電話は不要なのではないか?と考え、実際に固定電話廃止に踏み切る企業も増えています。
そこで今回は、オフィスの固定電話が廃止される背景や、廃止のメリット・デメリット、固定電話の代わりに用いられているツールをご紹介します。
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オフィスの固定電話が廃止される背景
今、オフィスで使う固定電話を廃止する企業が増えています。
元来、固定電話はどの会社にも必ずと言って良いほど設置されているものでした。
しかし、通信技術の発達やコロナ禍をきっかけとしたリモートワークの推進などの影響を受けて、現在では固定電話に縛られないコミュニケーションの手段が注目されているのです。
オフィスの固定電話が廃止される背景には、業務効率化やコスト削減の追求があります。
オフィスの固定電話が廃止される背景①:業務効率化のため
近年、日常生活において「固定電話を使う機会が減った」「家に固定電話がなくても困らない」と思ったことはないでしょうか?
通信技術の発達にともなって、密なコミュニケーションにはWeb会議を活用し、ちょっとした情報伝達をするときには手元のスマートフォンでメッセージを送ったり電話をかけたりするスタイルが浸透しています。
このような変化はビジネスの場面でも同様に起こっているうえ、コロナ禍をきっかけにリモートワーク化が進み、オフィスに出勤せず働く社員も増えました。
場所を問わず迅速なコミュニケーションがとれる、固定電話よりも便利なツールへの切り替えが進むのは自然な流れと言えます。
オフィスの固定電話が廃止される背景②:コスト削減のため
オフィスに固定電話を設置するためには、電話機の購入費用や、電話回線の導入費用・通話料金などがかかります。
一方で、固定電話の代替となるチャットツール等の利用に必要なのは、既存のインターネット回線とパソコンやスマートフォンだけ。
固定電話を廃止すれば、設備維持にかかっていたコストを丸ごと削減できるのです。
また、デスクから固定電話がなくなった分のスペースを活用できるといった副次的な効果も得られるかもしれません。
2024年1月1日からNTTが従来のアナログ回線を廃止し、インターネット回線を利用したIP電話サービスに移行した影響もあり「脱固定電話」が進んでいます。
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オフィスの固定電話を廃止するメリット・デメリット
オフィスの固定電話を廃止するメリットは「業務効率が向上する」「コスト削減につながる」「オフィス移転がしやすくなる」などです。
電話が担当者に直接つながるようになれば、社内で取り次ぎをする手間が省け、誰かが電話番をするためだけに出勤する必要もありません。
また、オフィス移転のときにも、固定電話の番号変更について考えずに済むため手間が省けます。
多くの企業が固定電話の廃止に踏み切っていることからもメリットの面が大きいことがうかがえますが、以下のような意外なデメリットに注意しましょう。
オフィスの固定電話を廃止するデメリット①:ISDN通信を利用したシステムが使えなくなる
レジのPOSシステムやEDI方式の発注・請求システム、クレジットカード決済に用いるCAT端末などは、固定電話由来のISDN通信を利用しています。
このISDN通信の存在が、固定電話を廃止するうえでほぼ唯一となる実務上のデメリットとなるでしょう。
ISDN通信システムを取り入れている会社で固定電話を廃止すると、同時に電話以外のシステムも機能しなくなってしまいます。
電話会社からの請求書に「INS通信料」の項目があれば、何らかの形でISDN通信を利用しているため、事前にシステム移行の準備をしなければなりません。
なお、ISDN通信自体は2024年の固定電話回線廃止と同時に終了しており、現在は2027年までの期間限定で補完サービスが提供されている状況です。
いずれにしても、ISDN通信を利用したシステムは間もなく利用できなくなります。
固定電話の利用を継続するかどうかに関わらず、早めに代替サービスへの移行を検討してみてください。
オフィスの固定電話を廃止するデメリット②:企業の信頼性を損なうリスクがある
企業の設立時には法人登記をおこないますが、このとき提出する電話番号は必ずしも固定電話である必要はなく、個人の携帯電話の番号でも問題ありません。
ただし、取引先となり得る企業や一般消費者が会社の信頼性を判断するとき、番号が個人の携帯電話のものだと「信頼性が低い」と判断されてしまうリスクがあります。
日頃の業務にはチャットツールや担当者個人の携帯電話を活用しつつ、固定電話の番号も保持しておく選択肢も視野に入れて検討しましょう。
オフィスの固定電話を廃止するデメリット③:代替ツールへの移行に苦労する可能性がある
ISDN通信を利用したシステムが使えなくなることを除いて、オフィスの固定電話を廃止する実務上のデメリットはほぼありません。
固定電話の役割自体は、より手軽に利用できるチャットツールや携帯電話で十分に代替可能であるからです。
ただし、固定電話を長年使っていて代替ツールの扱いに不慣れな方は、新たなシステムの使い方を覚えるのに苦労する可能性があります。
いきなり固定電話の廃止に踏み切るのではなく、その旨を周知して徐々に代替ツールに移行していく期間を設けるなど工夫してみてください。
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オフィスの固定電話を廃止する代わりに用いるツール
オフィスの固定電話を廃止するなら、その代わりとなるツールの導入について考える必要があります。
固定電話の代わりに使うツールとして主流なのは、チャットツールやスマートフォン(携帯電話)です。
固定電話の代わりに使うツール①:チャットツール
社内でのコミュニケーションを、電話ではなくテキストチャットでのやりとりに置き換える方法です。
文字での情報伝達は口頭に比べて認識のずれが起こりにくく、ログをいつでも見返すことができるメリットがあります。
固定電話の代わりに使うツール②:スマートフォン(携帯電話)
オフィスで使う内線を廃止し、代わりに社員のスマートフォン(携帯電話)を社内コミュニケーションに利用する方法です。
全員に社用スマートフォンを配布するのが理想的ですが、十分なセキュリティ対策を施せば個人で所有する端末を業務に用いることもできます。
固定電話の補助ツール:ボイスボット
固定電話を廃止するのではなく、ボイスボットを導入して応対の負担を軽減する選択肢もあります。
ボイスボットは、音声認識等の技術を活用して、オペレーターの代わりに顧客からの問い合わせに答える自動音声システム。
ボイスボットでは十分な回答ができないときにのみオペレーターにつなげるため、応対件数を大幅に減らせます。
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まとめ
オフィスの固定電話が廃止される背景には、業務効率化やコスト削減の追求、2024年からのアナログ回線廃止・IP電話化などがあります。
固定電話廃止は実務上のメリットが大きい一方で、ISDN通信を利用した各種システムが同時に使えなくなることや、企業としての信頼性が損なわれるリスクなどに注意しなければなりません。
固定電話を廃止するときは、代わりにチャットツールの導入やスマートフォン(携帯電話)の内線化を検討しましょう。
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